さけますセンターと共同研究している豊平川のサケ標識放流調査から最新情報!
初めて、豊平川における千歳川サケの迷入率(千歳川に戻るべきサケが間違って豊平川に来た数)を調た結果が出ましたので報告します。
目印は、耳石(じせき)の標識です。耳石は、脳の横に1対あるカルシウムの結晶で、平衡感覚に関与する器官です。千歳川のすべての放流魚は、耳石にマークが付けられていて、磨いて顕微鏡で観察するとマークが読み取れます。ちなみに、調査期間中の豊平川の放流魚は、脂びれを切除して目印にしています。
ピンセットの先にあるのが耳石
豊平川の放流魚ではないサケを90尾分析した結果、2尾(2.2%)が千歳川の放流魚でした。
2008年9月~2009年1月に、豊平川には推定1000尾のサケが遡上しました。
脂びれの標識により、28.6%(286尾)が豊平川の放流魚でした。
耳石の標識により、1.6%(16尾)が千歳川の放流魚でした。
どちらの標識もついていない69.8%(698尾)が豊平川の自然産卵魚でした。
より正確なデータを得るために、この耳石調査は、今後も続ける予定です。