きょう市民の方から「変な魚が釣れたんですけど…」と持ち込みがありました。
「はいはい、いいですよ。見てみましょう」…サケ科の魚ですね。
体長は10cmたらず。
バケツの中だとよく分からないので、プラケースに入れて観察すると…
体の横に虫喰い模様があります。ムムッ。いきなり難易度アップです。
虫喰い模様をもつサケの仲間には、アメマスとカワマスがいます。
でもどちらも虫喰いは背中の方だけです。
アメマス
カワマス
この謎魚Xは背中にも、体の横にも虫が喰ってます。
それじゃあ、カワサバ(アメマス・メス × サクラマス・オス)と見較べてみましょう。
これは手稲の川で見つかったカワサバ。
こっちはさけ科学館で交配させて展示しているカワサバ。
どちらも虫喰いの奥に、ヤマメに似たパーマーク(青っぽい小判型の模様)が見えますね。
謎魚Xはまだ小さいので模様がはっきりせず、パーマークがあるのかないのかよく分かりません。
それよりもはっきりとした、カワサバと謎魚Xの違いを発見。
虫食い模様の濃淡が逆です。
カワサバ:地の色(面積大)―色がうすい 虫食い模様(面積小)―色が濃い
謎魚X :地の色(面積大)―色が濃い 虫食い模様(面積小)―色がうすい
この謎魚Xが釣れたのは、札幌市内の川です。
しかし職員が行ったことのない場所でした。
釣った方の話によると、ここではブラウントラウトとオショロコマが釣れるけど、ヤマメやイワナ(アメマス)は見ないそうです。
ひょっとすると、謎魚Xの正体は、ブラウン×オショロコマ=ブラコマ?
近いうちに現地調査に行ってみますが、虫喰いなのでカワサバ2号(仮)としておきます。